動物循環器センター北の森どうぶつ病院

〒011-0911札幌市北区新琴似11条17丁目1-35

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心臓病について

僧帽弁閉鎖不全症

概要

僧帽弁(mitralvalve)とは、左心房と左心室の間にある、大きく2枚からなる弁のことです。僧帽弁逆流症(僧帽弁閉鎖不全症)とは、この僧帽弁の閉鎖機能が悪くなり、本来の血液の流れとは逆に、左心室から左心房に血液が逆流してしまう状態を指します。

僧帽弁逆流症

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原因

僧帽弁自体やそれを支える腱索の断裂や過長によって逆流が生じる場合や、左心室が拡大し、二次的に弁の逆流が起こることがあります。

症状

病気の原因や重症度、発症の仕方によって症状はさまざまですが、基本的に初期は無症状で経過することが多く、進行して心臓や肺に負担がかかると、発咳や運動不耐性(散歩に行きたがらなくなったり、疲れやすくなったり、寝ていることが多くなる)などの心不全症状が出現します。僧帽弁閉鎖不全症により心房細動(脈が不規則になる不整脈)が起きる場合もあり、その際には失神発作を起こすこともあります。
無症状で発見される場合としては、聴診で心雑音の異常やレントゲンでの心拡大を指摘されることがあります。

診断

確定診断は主に経胸壁心臓超音波検査によって行われます。経胸壁心臓超音波検査は体の表面から行う検査での動物の負担も少なく、繰り返し行うことができるため、診断や病気の進行を知ることも可能です。
心臓超音波検査によって観察する項目としては、弁自体の症状(大きさ、長さ、石灰化などの硬さ)、逸脱の有無、接合、逆流の向きや程度、左心室の収縮する力や左心室の大きさなど多岐にわたり、これらの情報を統合して僧帽弁逆流症の原因や重症度を判断します。

治療

僧帽弁閉鎖不全症の治療には内科的治療と外科的治療があります。内科的治療では、心臓の負担を軽くするだけであり、決して病気を治すということにはなりません。したがって、お薬を飲んでいても僧帽弁閉鎖不全症は進行していきます。しかし、薬を飲まなければどんどん病気が進行していきますので、病気の進行を遅らせるのが内科的治療になります。
外科的治療では、胸や助骨を切開して心臓を露出し、僧帽弁を治療します。僧帽弁を修復するためには心臓を止めて行う必要があります。しかし、心臓は常に動いて全身に血液を送らなければならないので人工心肺を使って手術を行う必要があるため、かなり大がかりな手術になります。僧帽弁形成術はどの僧帽弁逆流症にもできるわけではないので、獣医師とよく相談する必要があります。

僧帽弁形成術の手術風景

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